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2018年10月15日

【終活情報】デジタル終活、なぜ必要?「デジタル遺品」エピソード

【毎週恒例!終活カウンセラーからの終活情報】
先週取り上げた「デジタル終活」にまつわるエピソードとして、最近私の読んだ本の中からデジタル遺品に関わる事で起こってしまったストーリーを1つご紹介させていただこうと思います。
パソコンやスマホが普及し、メールやSNSを利用する日本人は大勢います。
また2011年には体験談や感想などを日記風に記す事のできる「ブログ」を書く人、それを閲覧する人は日本人のおよそ5人に1人はいたそうです。

このストーリーは、この時代ならではのストーリーです。
ご家族にとっては、そのままにしておく事が故人の為であり、ご家族にとってもまだ生きてくれている気持ちになれるから残しておきたい。そんな感情を抱いていました。

※※※※
Aさんの旦那さまは定年後、亡くなられる1年前まで毎日のようにブログの更新をされていました。
内容はお二人での海外旅行や豪華客船での旅の様子などで、文章も写真もお上手だった旦那さまのブログにはたくさんのコメントが送られていたそうです。
お亡くなりになる2年前、肺に癌が見つかってからは、闘病生活がメインとなり1日に何十件も届くコメントが旦那さまの生きる支えになっていました。
しかし、旦那さまは闘病の末この世を去ってしまう事に。
その後、毎日更新されていたブログの記事がアップされない事を気遣ってくださった方々へ、Aさんから訃報のお知らせをアップしました。

それからも多くの方がコメントを残してくださる為、しばらくブログはこのままにしておこうと考えていたAさん。
しかし旦那さまが亡くなってから半年が経った頃、旦那さまの友人のひとりから「最近身に覚えのない買い物で、数十万円も銀行口座から引き落とされてしまった。もしかすると、彼のアカウントが乗っ取られているのではないか」という連絡がありました。
色々と原因を探った結果、その友人は旦那さまのブログに貼ってあった*アフィリエイト広告をクリックして買い物をした事がありました。
その際に使用したアフィリエイトは、旦那さまのIDとアカウントを悪用した何者かが正当な広告のようになりすまし、そのサイトで旦那さまの友人が買い物をした際に入力した個人情報を盗んでいた事がわかりました。
そしてその友人は銀行口座からお金を引き落とされてしまったのです。

Aさんは、自分が旦那さまのブログをそのままにしていたせいで、旦那さまのご友人に被害を与えてしまった上、旦那さまを悪事に加担させてしまったのだと、とても落ち込む結果となってしまいました。
また、Aさんはたくさんの想い出の写真と旦那さまの言葉がいっぱい詰まったブログを閉鎖しなければならず、全てを失ってしまった気持ちになったと大変苦しんでいたそうです。
※※※※

本来IDやアカウントを守る為の「デジタル終活」を行っていれば防げた事態でもありました。
重要なものをデジタルで管理する時代(ペーパーレス)に起こってしまう現実であり、これからはデジタルに対する対処までご家族に負担を背負わせてしまうのかもしれません。

*全てのアフィリエイト広告が犯罪につながるわけではありません。

 

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